【疑問】コロイド性含糖酸化鉄(フェジンⓇ)は生食で希釈してもよいですか?
【背景】
コロイド性含糖酸化鉄(フェジンⓇ)は経口鉄剤が使用できない際に使用されるが、イオンによりコロイドが不安定化するため希釈はブドウ糖液でするように添付文書に記載されている。
※以下添付文書より
pH等の変化により配合変化が起こりやすいので,他の薬剤との配合に際しては注意すること。なお,本剤を希釈する必要がある場合には,通常,用時10~20%のブドウ糖注射液で5~10倍にすること。
【文献】
立命館大学等からの報告
https://drive.google.com/file/d/1Ff_QA-wbxb5kkoksaiRRn1FIpckFwtQI/view?usp=sharing
【結果】
コロイド性含糖酸化鉄を生食で希釈(50ml)しても外観、コロイド粒子径、pHは問題はなかったという結果。
添付文書では10-20%のブドウ糖液と記載があるが5%でも問題はなかった。
2.5%-10%の食塩水では分解が進んだとのこと。
【まとめ・感想】
当院でも生食での希釈は行われていたが、添付文書ではブドウ糖液が推奨されており本当によいのか疑問ではあった。
添付文書が改訂されるのかどうかはわからないが、生食でも良いデータがしっかり出たのはありがたいことだと思う。