病院薬剤師pharma.ponの備忘録

とある総合病院で働く薬剤師が備忘録としていろんなことを記録していきます。

2020-01-01から1年間の記事一覧

ロスバスタチンと酸化マグネシウムの併用は避けるべきなのか

このロスバスタチンと酸化マグネシウムの併用問題。答えはないが自分なりの考えを書いてみる。 日本動脈硬化学会の「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017」ではCVDの2次予防としてハイリスク患者であればLDL-Cの目標値として70mg/dL以下が推奨され、一般的に…

【RCT】心房細動への早期リズムコントロールは有効ですか?【EAST-AFNET4】

参考文献:Early Rhythm-Control Therapy in Patients with Atrial Fibrillation https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2019422?query=featured_home 参考:AFFIRM試験 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12466506/ https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/…

【RCT】高齢者へのエドキサバン15㎎の有効性・安全性はどうですか?【ELDERCARE-AF】

またしっかり読み込んでみたい。 参考文献:Low-Dose Edoxaban in Very Elderly Patients with Atrial Fibrillation https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2012883?query=featured_home ----------------------------------------------------------…

スルホブチルエーテル-β-シクロデキストリン(SBECD)の安全性について

今話題のCOVID-19の治療薬として期待されているレムデシビルに、添加剤としてスルホブチルエーテル-β-シクロデキストリン(SBECD)が添加されているらしい。 注射用のボリコナゾール(VRCZ)に添加されていることは有名で、腎機能低下患者にはSBECDが蓄積す…

長時間作用型硝酸塩製剤はどのような患者に推奨されるのか?

長時間作用型硝酸塩製剤は製品だとアイトロールやニトロールR、フランドルテープやニトロダームTTSなどで一般的に広く用いられている。 ただ、2次予防目的での長期間の使用は逆に心筋梗塞の再発や心不全を増加させることも報告されている。 攣縮の患者にはお…